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シカゴ交響楽団のネット配信番組 (2時間まるまる!!)

BP Chicago Symphony Orchestra Radio Broadcast Series

 シカゴ交響楽団のライヴ音源をラジオ放送する BP CSO Radio Broadcasts。クラシックを中心に放送するシカゴのラジオ局 98.7WFMT で、4 月より毎週日曜日(現地時間)に放送されている番組です。WFMT ではネット配信も行われていますが、無料というわけではなく、あきらめておりました。ところが CSO のサイトでも配信されており、こちらはなんと無料で聴くことが出来ます。Beyond the Score の《中国の不思議な役人》といい、シカゴ響大盤振る舞い!!

 最初 CSO のサイトで BP CSO RADIO BROADCASTS というリンクを見つけたときは、まあ番組の宣伝かなんかだろうと思いました。じっくり見てみると Listen again というリンクがあって、クリックするとプログラムの紹介と Flash Player が表示され、それでも試聴が出来る程度だろうと思いつつもちょっと期待してクリックしたら、なんと約 2 時間分 (1 時間 55 分) のプログラム全編が流れ出したではないですか。

 とりあえず私が聴いたのは、ビシュコフ指揮のコンサートで、ディティーユ《メタボール》/プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第 2 番/R. シュトラウス《アルプス交響曲》です。番組としてはシカゴ響の金管セクションをフィーチャーしており、主席トランペット奏者のクリス・マーティンと、チューバ奏者のジーン・ポコーニー、トロンボーン奏者のマイケル・ムケーヒーへのインタビューとデモ演奏も聴けます。

 演奏の方は、まず小澤征爾指揮によるヤナーチェク《シンフォニエッタ》の 1 曲目 "ファンファーレ" が流され、シカゴ響金管セクションの威力をまざまざと見せつけます。次の《メタボール》も最高の演奏 (ってそんなに聴き込んでいる曲ではないですが ^^;)。ビシュコフのがっちり系の指揮と、シカゴ響のレゴブロックのような機能的なはまりの良さで、曲の構成がはっきりと聴き取れます。シカゴ響の透明感のある寒色系の質感もこの曲向き。

 次のプロコフィエフはシカゴ出身の若手ヴァイオリニスト、レイチェル・リーが登場。他のサイトの情報によると、この時首席レベルの奏者は引っ込んでいたそうです。だからという訳でもないでしょうが、演奏は可もなく不可もなくといったところ。レイチェルのヴァイオリンはテクニックや音に不満はないものの、この曲にはもうちょっと貫禄や余裕というものが欲しい気もします。雰囲気の切り替えが鮮明でないビシュコフにも原因があるかも。それでも終楽章は見事な演奏で、盛大なブラボーを貰っていました。CSO デビューとして、成功といったところでしょうか。

 最後は《アルペン・シンフォニー》(アメリカでは "リカード・シュトラウス、アルパイン・シンフォニー" と発音するみたいですね)。なかなか賑やかで剛毛な (^^; 演奏ですが、色彩感豊で悪くはありません。テンポもきびきびしており聴き応えあります。ビシュコフのまとめかたも劇的で、かなり格好良く聴かせてくれます。"頂上にて" のファンファーレで、シカゴ響の金管を信頼しきって大胆に rit. をかけるなど、ハイリスクな事もしてくれますし、それで全く破綻しないシカゴ響も凄いです。さらに "嵐" で並大抵でないハイカロリーな演奏を披露し、そのあと永遠と続くコラールでもなめらかさを湛えている。編集された演奏に慣れているとこれが当たり前と思ってしまいますが、一発勝負でこのクオリティとは、こいつらバケモノです。基本的にカッチリした演奏で、冷静さを失わない素晴らしい演奏でした。

 音質は、mp3 44.1 kHz 91.45 kBit/sec ということで、弦楽器などに圧縮によるジュルジュルといったノイズが耳に付く部分もありますが、それほど支障はない程度です。それでも出来れば、ナクソス・ミュージック・ライブラリー程度の音なら申し分ないのですけれども。YouTube などと同じ .flv (Flash video) 形式で、ストリーミングのように聴くことになりますが、ダウンロードして保存することも難しくはありません (ググれば、やり方はすぐわかります)。

 とレビューを書いているうちに、このビシュコフのプログラムは期限切れで聴けなくなりました (- -;。気が付いていませんでしたが、WFMT での放送翌日の月曜日から、2 週間のみ公開されているようです。今はハイティンクのマーラー 3 番とデュトワのコンサートが聴けますが、ハイティンクは今週いっぱい (5/21 まで、時差があるので日本では 5/22 までか) で配信終了となるので、興味のある方は早めにどうぞ。

 この放送は最近のコンサートが多いようですが、過去の演奏、つまりショルティなんかが聴けると嬉しいです。

2008.9.25 追記
CSO のサイトで公開されているものはビットレートが低いのでノイズが酷いですが、KUATKBPS でもストリーミング配信されており、こちらは良好です。KUAT は 192k の高音質で聴けます。KUAT の放送時間は毎週水曜日の 12:00(日本時間)、KBPS は木曜日 13:00(日本時間)です。KBPS は他にニューヨーク・フィル、サンフランシスコ響、コンセルトヘボウ管、クリーヴランド響などの番組も配信しています。ネットラジオを録音するソフトが大活躍 (^^;。

関連記事を検索: R. シュトラウス アルプス交響曲 シカゴ響 ビシュコフ プロコフィエフ

2007年5月17日 15:01

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